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新型コロナウイルス その90 東京オリンピック


 いよいよ東京オリンピックが近づき、政府のあいまいな態度とは別に、大会関係者はコロナ対策に大わらわです。五輪・パラでは約1万5千人の選手が来日します。来日する大会関係者は大幅に減らして、約7万8千人です。迎えるスタッフは10万人、6月1日からナショナルトレーニングセンターでワクチン接種が始まります。ボランティア11万人、医療スタッフは1日700人、計6000人、これらすべての人にワクチン接種をし、毎日PCR検査をすることになっています。杉並区は今月7日、街頭で若者向けにPCR検査のモニタリング調査を行いました。阿佐ヶ谷駅前と高円寺駅前で、検査設備を備えたマイクロバスを巡回させて行いました。219人に実施し、陽性率は0.9%という結果でした。19日間にわたって、大会をすれば、約30,9000人×0.009×19=52,839人の無症状のPCR陽性者が出る計算になります。試合会場と駅前とは違いますので、陽性者はもっと増えることでしょう。これでは、毎日どこかの試合が中止となり、オリンピックの開催は困難です。政府、東京都は世論頼みで、世論が中止に傾けば中止するでしょうし、開催に傾けば開催するでしょう。これは選挙があるから仕方ありませんが、PCR検査を行う限り、開催は不可能です。大リーグ・エンゼルスの大谷翔平投手が2回目の登板前日に新型コロナワクチンを打ちました。熱がでて、翌日の試合は調子が上がりませんでした。開催中に2回目の接種を行う選手もいるはずです。そんなことも考えると、公平な試合は無理なような気がします。ワクチン接種が現在、猛スピードで行われています。政府は1日100万人を目指すと言っていますが、それでも最低3か月はかかります。現在800万人が接種済みですが、大幅に遅れています。もう一つ問題があります。ワクチンが有効なのは中和抗体が感染の重症化を防ぐからです。一般の人はワクチンで感染を防ぐと考えています。これも政府、専門家、メディアの洗脳ですが、全くの勘違いです。新型コロナウイルスの改札口は咽頭・気道粘膜のACE2受容体です。PCRはここについた数個のウイルスを数百万〜数億倍に増やして検出します。ワクチンは筋肉内に注射します。そこでわざわざ炎症を起こし、好中球やマクロファージが細胞から出た炎症タンパク(エクソソーム)の遺伝情報をT細胞やB細胞に伝えます。B細胞は抗体産生細胞となって抗体を作ります。これが重症化を防ぐといっているだけで、咽頭・気道粘膜に感染するウイルスを防御するわけではありません。日本人は政府、自治体、専門家の言う通り、マスクをし、会話・3密を避け、ソーシャルディスタンスをとり、3度にわたる緊急事態宣言下で、飲食店の時短営業、酒の提供を止める、等涙ぐましい努力をしています。今や、ワクチン接種があいさつ代わりです。将来、人体に重大な副反応が出るかもしれないということなど考える時間も余裕もありません。先日のメディアの報道で、5歳の男の子が「パパ、僕たちは運動会がないのに大人はどうして運動会(オリンピック)をするの?」と聞いていました。私は、この通りだと思います。2月18日、大阪府高槻市の小学校でマスクをして持久走をしていた5年生の男子児童が、心不全で亡くなりました。市教委は「死亡との因果関係は不明」としていますが、厚労省はあわてて、小学校ではマスクはしなくていいという通達を出しました。しかし、その通達は浸透していませんし、先生も知りません。もしかして、政府はオリンピックで、PCRの代わりに抗原検査をしようとしているのではないでしょうか。抗原検査の感度はPCRの1万分の1です。それだと、陽性者は計算上5人になり、オリンピックの開催は可能です。PCRで国民を隔離して、抗原検査でオリンピックを守る。それでは国民は納得しません。


2021.5.30. 氷川台内科クリニック 院長 櫻田 二友

 

 

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