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人間ドックについて


受付カウンターあるいはメール等で人間ドックについてご質問が多いので以下当院でおこなっている人間ドックについて具体的にご説明いたします。
保険診療で健康のすべてを補うのは日本の医療制度(世界でもおなじです)ではまず不可能です。保険診療は今ある症状に対してなんらかの検査、処置、投薬が必要と思われた時(ドクターがそう判断した時)にのみ保険からある一定の割合の金額が支払われる仕組みになっております。したがって現在何の症状もないが心配だからこういう検査をしてほしい、というのは保険診療になりません。
 現在生死にかかわる代表的な疾病はがん、虚血性心疾患、脳卒中の3疾病です。これで日本人の死因の約6割を占めます。ただこれに罹患する過程で症状がある人はほとんどいません。がんは早期発見で大半は完治しますが、これは早期が大切で症状が出てきてからでは細胞のタイプ、進行度合いによっては完治が望めない場合もあります。虚血性心疾患、脳卒中は最近話題のメタボリックシンドロームが基礎にあります。これを改善することで予防することができます。ただわからないまま数年間放置されている可能性もあります。実はこのことが問題で、症状が出てきてからではもうすでに動脈硬化がかなりすすんでいる場合が多いのです。
 ここで登場するのが人間ドックです。日本人のがんによる死因で一番多いのは肺がんですが、これは胸部CT撮影を1年に1回するだけで、たとえば末梢にできるタイプの腺がんはまず100%早期で発見できます。今年から区の検診に便潜血の検査が加えられました。これは大腸がんがおそらく十数年後にはがん発生率のトップになると思われるからです。便の潜血を調べるだけで大腸がんの約半数は早期で発見できます。便潜血が陽性にでたらこれは精査の必要があります。しかし、これは自費で検査するのではありません。潜血という症状があるわけですから保険診療になるのです。
 高血圧、糖尿病、高脂血症、高尿酸血症を引き起こすメタボリックシンドロームは肥満、内臓脂肪が問題です。実はこの肥満の人の細胞中には抗糖尿病作用、抗動脈硬化作用のあるアディポネクチンという物質が低下していることが最近わかってきました。早期膵がんでは腫瘍マーカーよりもリパ−ゼという膵酵素の方が著明に上昇することもわかってきました。
 人間ドックというとすべて自費で高額な費用がかかると思われがちですが、このように簡便な方法で多くの重大な疾病を発見するきっかけになることが多いのです。当院には高度の医療機器が設備されております。しかし、すべての検査を1日でおこなうのは不可能ですし、費用がかかって大変です。健康のために最低限度の検査、あるいは家族で多い気になる疾病に対してしておきたい検査を拾い上げてするのが人間ドックの賢明な利用法といえます。


2006.9.12. 氷川台内科クリニック 院長 櫻田 二友

 

 

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