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ラテックスアレルギー


今日はラテックスアレルギーについてお話します。最初に報告したのはA.E.Nutterという人で、1979年のことです。アトピー性皮膚炎のある主婦が天然ゴム製の手袋を使用して接触性蕁麻疹をおこしたのです。米国CDC(Center for Disease Control and Prevention)が感染予防(エイズウイルス、C型肝炎、輸入感染症など)のためにラテックス製手袋の使用指針を出してからは特にその使用量が急増しました。そのため1980年代に入ってからアナフィラキシー症例が1000件以上、アナフィラキシーショックによる死亡例が15件FDAに報告されました。日本では1982年に報告されて以来比較的早期から対策がとられたためラテックスによる死亡例は報告されていません。
 天然ゴム製品の原料は東南アジア地域で栽培されているHevea brasiliensis(パラゴムの木)の幹に切り傷をつけることにより採取される白い樹液(ラテックス)です。樹液の主成分は、水分(約65%)、ゴム(約30%)、レジン(約2%)、蛋白質(約2%)です。濃縮した樹液に型を浸すことにより形成・加工された製品には蛋白質成分が多く残留し、即時型反応を引き起こす抗原になります。250種を超える蛋白質が存在し、現在13種が主要なラテックスアレルゲンとしてWHO−IUISに登録されています。
 ここから本題にはいりますが、1994年にBlancoらがラテックスアレルギー患者25人中13人に果物アレルギーがあると報告したのです。ラテックスアレルギーは天然ゴム製品に残留するゴムの木の蛋白質にたいして特異的IgEが産生されておこる即時型アレルギーですが、ラテックスと交叉反応性があるというのです。その後バナナ、クリ、キウイ、アボガド、パパイヤ、マンゴー、メロン、モモ、ニンジン、リンゴ、イチジク、小麦、セロリ、プラム、アプリコット、ソバなど続々と報告が相次ぎ、現在ではラテックスーフルーツ症候群(LFS)として広く認識されています。
 ラテックスアレルギーの症状は多彩で、接触性蕁麻疹、全身蕁麻疹、アナフィラキシーショック、喘息、鼻炎、結膜炎、OAS(Oral allergy syndrome、口腔内違和感、かゆみ、口唇腫脹、咽頭違和感、閉塞感など)などです。検査は皮膚テスト(プリックテスト),血清中IgE抗体の測定、負荷テストなどをおこないます。
 ラテックスアレルギーの治療はラテックス製品との接触を回避するしかありません。
医療現場ではすでに「日本ラテックスアレルギー研究会」のだしたガイドラインなどにより回避のマニュアル化がすすんでいます。ラテックスアレルギーを起こしやすい人やすでに起こしたことのある人はエピネフリン自己注射剤(エピペン)の携行も必要です。
これから増加しつつあるアレルギー疾患のひとつです。


2007.9.10. 氷川台内科クリニック 院長 櫻田 二友

 

 

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