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シューマン


 開業して数年間とおざかっていたオーケストラ(全日本医家交響楽団)の演奏会に参加した。秋のゴルフも控え、冬のスキーもやめて半年ほど練習にかよった。終日診療したあと、日曜日にまた練習にいくのであるが、これがだんだん苦痛になってきた。スキーやゴルフと違い家での練習が大変である。私は第2バイオリンを担当したのであるが、メロディーラインは第1バイオリンと昔からきまっている。キザミばかりで面白くない。だんだんとあきてくる。しかし、これはもう決めたことなので、演奏会にむけてひたすら練習した。本番をむかえ久しぶりの緊張がよみがえってきた。そのなかで最後にシューマンの交響曲第2番を演奏した。シューマンの演奏にはついぞ縁がなかったが、演奏しながら妙な気分におそわれた。第3楽章の半ばである。じわじわと何か得体のしれないものに体が揺さぶられてくる。魂がひきぬかれ清流で洗い流されていくような感覚。それまで滝のように流れていた汗がうそのように引いてきた。なんともいえない気分であった。おそらく満員の観客も同じ気持ちであったろうと想像する。そう、シューマンはうつ病だったのである。苦悩を音楽で表現し、懸命に訴えていたのである。演奏会終了後打ち上げがあったが、ほとんどこの話でもちきりであった。これからはシューマンの時代だなどと夜遅くまで乾杯しながら、私の半年に渡る格闘は終了した。さて、来年はどうしようか?

2008.6.25氷川台内科クリニック 院長 櫻田 ニ友
東京保険医新聞 2008年8月5・15日合併号より

 

 

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