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ヨット


 学生時代からヨットに乗っているが、ディンギーでもやらなければスポーツとは言えない。世界1周してきたヨットマンが陸にあがって歩けなかったという話は逸話でもなんでもない。ヨットに乗って1日過ごしてもドヨーンとしたけだるい感じがのこるだけでスポーツをした感覚はない。そのため前日には十分な運動、ジョギングなり水泳なりの有酸素運動が欠かせない。そうしないと体力はだんだん落ちてくる。それでもヨットにのっているのは、波、潮のかおり、海に出て行く時の胸おどる気分、朝霞、夕焼け、遠くかすんで見える富士山、海鳥の鳴き声、魚たちとの対話、風との駆け引き、連なる稜線、水平線など非日常のためである。ここだけでないと味わえないものがある。今年は東日本大震災、大きな台風があり、私のヨットも少なからず被害を受けた。風向計、バウの滑車は吹き飛んでしまった。マストも泥だらけになってしまった。関東大震災がきたらたぶん海のもくずと消えてしまうだろう。ところで、港のそばにはいくつもの神社がある。そのほとんどが海を見渡せる高台にある。これまで幾度となく台風や地震、津波に耐えてきた人々を祭っているのだと思われる。最近、亡くなった後海に散骨する人たちを目にすることが多くなった。その多くは海とは縁のない人のようである。港自体にはバブルのころのような活気はみようもないが、私には何かわすれていたものを取りに帰っているように思える。

2011.11.30.氷川台内科クリニック 院長 櫻田 ニ友
東京保険医新聞 2012年1月5・15日合併号より

 

 

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