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新型コロナウイルス


 人類が最初に遭遇したパンデミックは14世紀のペストです。1348年から70年にわたってヨーロッパを中心に流行しました。致死率は80%で、約1億人が死亡しました。その時の世界の人口が4億人程度でしたので、その規模の大きさが分かります。今でも南アフリカや南米で散発的に流行し、年に1万人程度が感染しています。今は、テトラサイクリンやニューキノロンなどの抗生剤があるため、21世紀になってから日本での感染例はありません。その後、1918年にスペインかぜ(インフルエンザH1N1)で5000万人が亡くなっています。その時に感染した人は5億人、世界の人口が18億人でしたので、全世界の約3人に1人が罹患し、10人に1人が死亡したことになります。これは第1次世界大戦で死亡した人の約3倍にあたります。その後には1957年のアジアかぜ(H3N2)、1968年の香港かぜ(H2N2)などがあります。やはり、世界で数千万人が亡くなっています。記憶に新しいところでは2002年11月に中国広東省での発症を発端に流行したSARS(重症呼吸器感染症)、2012年9月にサウジアラビアで初めて報告され、中東全域に流行したMERS(中東呼吸器症候群)などがあります。SARSもMERSもコロナウイルスですが、まったく違う病気です。現在流行している新型コロナウイルスはまだ本体がつかめていません。乳幼児に感染例が少なく、高齢者の死亡例が多いことから、まだ変異をつづけている可能性があります。コロナウイルスの大きさは0.02〜0.1μm、花粉が20〜40μmですから、かなり小さい。薬局で売っているサージカルマスクの穴の大きさは5μmですので、コロナウイルスの対策としてはマスクだけでは不十分と考えがちです。しかし、人がコロナウイルスを1個や2個吸い込んだだけでは発症しません。数百万個のコロナの集団、すなわち大量の飛沫や喀痰との濃厚接触が必要になります。マスクはこれを防いでくれます。現在世界で10万人程度の罹患者があり、致死率は2%程度ですが、これ以上拡散しないようにするためにはマスクは有効です。ウイルス本体は自分で生きていく力がありません。人に寄生して初めて増殖、子孫を残すことができます。現在、人はそれと闘っていることになります。感染しても無症状の人がはるかに多いわけですが、発症した場合の症状は1週間程度続く微熱です。進行し、高熱が出て、強い全身倦怠感が出現すれば、まず医療機関にかかることが重要です。コロナウイルスは経気道感染ですので、レントゲン、CT撮影で特徴的なスリガラス陰影を両側肺野に認めます。注意することとしては安易に解熱剤(風邪薬)などを飲まないことです。ウイルスは、お酒でいうと人肌の熱燗の温度、が非常に住み心地がよくあっという間に繁殖してしまいます。また、咳をしていると、周囲の人からじろっと見られていやな気分になるので、咳止めをくださいと言ってこられる患者さんも見受けられます。咳はとめてはいけません。咳の原因を止めることが重要です。それが、コロナウイルスだったら大変ですが、もしそうであれば、もっと他に微熱や全身倦怠感などの症状があるはずです。


2020.3.10. 氷川台内科クリニック 院長 櫻田 二友

 

 

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