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新型コロナウイルス その14 マスクと関連疾患


 最近は少なくなりましたが、一時マスクが品薄になり店頭からが消えたことがありました。私はN95の上のN98マスクを使用しています。それも、5枚だけで、ヤマハの技術者から譲ってもらいました。ホームセンターに行くと冷温器という冷蔵庫よりもはるかに小さいボックスみたいな器械があります。よくゴルフの練習場やボーリング場に行くとおしぼりが置いてあります。冬は暖かいおしぼり、夏は冷たいおしぼりが冷温器から出てきます。大変重宝しますし、便利です。ウイルスは熱に弱く、60〜70℃、1〜2時間で死滅してしまいます。使ったマスクをその中に入れておくと、翌日再使用できます。私は5枚のマスクをこうやって使いまわしています。電子レンジやその他の温熱気ではクシャクシャになります、また金属などが入っていた場合は危険です。冷温器はそれほど高くなく、安いものだと数千円で買えます。高いマスクをたくさん買い占める必要はありません。アベノマスクも本当に無駄なお金でした。他に使い道が考えられなかったのでしょうか。最近、新型コロナウイルス関連疾患がよく話題になります。重症化する患者の中に、肺炎だけではなく、サイトカインストーム、動脈、静脈の血栓症、動脈硬化、脳卒中、臭覚、味覚障害、下部(小腸、大腸)消化管症状、腎不全、心不全、凝固異常、四肢末端にできる「コロナのつま先」と呼ばれる、しもやけのような赤い斑点、全身の発疹、川崎病のような循環器や全身性の血管炎などなど、つぎからつぎに報告が相次いでいます。例えば、脳卒中ですが、20〜40歳台の30%が軽症者でも起こすと警告されています。脳卒中を起こせば、言語障害、半身まひ、歩行障害など様々な症状を引き起こします。新型コロナウイルス肺炎を克服しても、このような余病を引き起こせば、その後の後遺症と戦っていかなければなりません。腎不全になれば、一生透析が必要になります。私は総合臨床医です。開業するまで20年近く高度救命救急センターや民間の救急病院で働いてきました。人工呼吸器を一人で夜間に20台管理していた時期もありました。今は、いわゆる町の診療所で地域医療にどっぷりとつかっていますが、そのころ学んだことが今になって役にたっています。オーベン(指導医)に最初のころに口酸っぱく言われたことがあります。まず、わからなくなったらベッドサイドに行くこと、本を広げるのは後からにしろと言われました。患者をじっと観察していれば必ず答えが見えてくるというのです。そして、その後気が付いたことがあります。答えが二つないということです。医学は科学の一部で、真理は一つです。新型コロナウイルス関連疾患を引き起こす大元の答え、真理があるはずです。「コロナのつま先」ばかりに目をうばわれてはいけません。私はACE2受容体(アンジオテンシン変換酵素受容体)に着目しました。新型コロナウイルスは経気道感染です。ウイルスの細胞膜表面の突起にあるタンパク質にはACE2が発現しています。ACE2受容体は咽頭粘膜、肺に多いので、ここがそもそものウイルスの侵入経路になります。しかし、ACE2受容体は全身の血管や心臓、腎臓、腸管にも存在します。味覚、臭覚障害もこれで説明がつきます。川崎病類似疾患も説明できます。下部消化管症状をおこしたあと、1〜2週間にわたって便からウイルスが検出されることも納得できます。カナダ、バンクーバーのブリティッシュコロンビア大学の分子生物学者ベニンガーはACE2受容体に見せかけたデコイ(おとり)を作成し、「細胞への入り口をふさぐと同時に組織の保護」を目指し、ワクチン開発につなげようとしています。


2020.5.30. 氷川台内科クリニック 院長 櫻田 二友

 

 

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