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辛島 文雄


 ジャズピアノを本格的に習い始めて10年以上になるが、辛島先生と初めてお会いしたのは4年程前だったと思う。なかなかうまくならず行き詰っていたころ、先生に出会った。曲を弾くのはもってのほか、ジャズの基礎の基礎から習い始めた。毎回毎回が、目からうろこのレッスンだった。先生は全国で演奏活動をしておられたので、私たち生徒に教えるのは月に2、3回、日曜日のみとなる。それも、2時間、3時間待ちは当たり前だった。それでも全国から生徒(といってもライブで活躍しているジャズピアニストたち)が集まってきていた。その薫陶を受け継いだジャズピアニストが全国に300人は下らないと想像される。レッスンを受け始めて1年程たったころ、何となく先生の顔色が悪い。痩せていっているような感じがしていた。「先生、病院で診てもらっていますか。」と私が言うと、「貧血がひどいので、今度大学病院に検査入院する。」という返事だった。それから、2か月後に膵臓がんが見つかった。その後、肺にも転移し、レッスンどころではなくなった。それから2年の間、「俺の演奏は死の直前が一番すばらしいんだ。」とつねづね言っていたとおり、死の間際まで演奏活動を続けた。私と同郷で、九大に入学したが、学園紛争で授業が中止になったこと、仕方なくジャズピアノを始めたこと。エルビンジョーンズとの米国での共演などなど。先生は私の心をわしづかみにして台風のように過ぎ去っていった。


2018.8.7.練馬区 櫻田 二友
東京保険医新聞 2018年 消夏特集号から

 

 

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