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 5年ほど前に右外陰部に2cmほどの疼痛を伴うしこりができた。だんだん大きくなったため、近医の泌尿器科に受診した。がんでも何でもないので抗生物質を2週間ほど飲めば治るとの診断だった。確かに2週間ほどでしこりは消退した。それから数か月してまたできた。また抗生剤をつかうと、消退する。これの繰り返しで5年が経過した。完治しないため、以前かかったことのある総合病院の形成外科医に相談した。それは切除すれば問題ないと言われた。早々に手術日が決まり、1か月後に腫瘤の摘出手術を行った。その後経過はよかったが、3か月ほどしてまた同じ場所に腫瘤が出現した。再度手術をしてもらった形成外科医に相談した。今度は以前の3倍大きく切除しましょうといわれた。私は言われるがまま、また手術台に乗ることになり、腫瘍を含む6cm四方の塊を摘出した。自院で消毒をして1週間後に来てくださいとのことだった。術後2、3日たったころ、看護師から「先生、白衣に血が付いていますよ。」と言われた。そういえば書斎も変な匂いがしていた。ちょうど下痢、嘔吐をした時のようなにおいだった。創部をみるとなんと血液が混ざった浸出液が出ていた。創部感染である。ただ、それだけですまなかった。細菌培養検査で、MSSAが検出された。依頼した抗生剤の感受性検査はほとんどR(無効)のマークがついていた。創部感染もあるが、それ以前の抗生剤の使い過ぎもあったようだ。


2019.7.5. 練馬区 櫻田 二友
東京保険医新聞 2019年 消夏特集号から

 

 

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