腑に落ちる

　「納得できる」「理解できる」「合点がいく」の意味で「腑に落ちる」という言葉を使います。第５波は感染者が過去最高だったが、死者は少なかった。現在、感染者は異様に少ないが、１、ワクチンの接種率が９０％を超えたから、２、集団免疫が成立したから、３、ウイルスが弱毒化したから、４、ウイルス自体が自滅したから、５、２年間も自粛、マスク、消毒等徹底しているから、６、いやいや、これから流行るインフルエンザと共に第６波が必ずやってくる等、専門家の意見も分かれています。世界各国の事情もバラバラで、徹底した水際対策を講じている国もあれば、数万人の感染者が出ているにもかかわらず、死者数が少ないという理由で放置状態のイギリスのような国もあります。どれもこれも「腑に落ちる」説明にはなっていません。中国発の細菌兵器という人もいますが、細菌兵器であれば、もっと致死率の高いウイルスを使うはずで、世界中に伝搬するようなことはありません。どれもこれも「腑に落ちない」理由は簡単で、元々中国上海のグループが昨年１月７日に「Ｎａｔｕｒｅ」に発表した論文には「新型コロナウイルス」を発見したという記載はありません。また、これまで「新型コロナウイルス」を単離したという論文も存在しません。ＰＣＲ検査はウイルスだけではなく様々な遺伝情報を検出してしまいます。誰も「腑に落ちる」説明ができないのは、そもそもの出発点が間違っているからです。

２０２１．１１．９．練馬区　櫻田　二友
東京保険医新聞　２０２２年　「新年号」から